生活保護の火葬(直葬)の費用は?香典は包んでいいの
おはようございます。
『葬送人だより』のブログ管理人kandumeでございます。
また最近になって、ブログ管理人kandumeの仕事が多くなってきています。
例年であれば、6月7月は火葬実数はあまり多くはないのですが。
今年は12月並みに多いですね。
この多い火葬の中に、減免と書かれた書類の故人を火葬することがあります。
減免とか言われても聞きなれない言葉だと思います。
生活保護者の火葬をするときに、使われる書類上の減免という押印です。
今日は、生活保護の火葬は減免で処理されるのですが、
- 減免火葬に香典は包んでいいですか?
- お坊さんは頼んでいいの?
- お花はどうすればいいの?
を、明確にしていきましょう。
その前に、火葬と埋葬とはどのようなものなのか?調べてみましょう。
火葬・埋葬は残されたご家族の義務
普段の日常生活で、人の死に直面することはそんなに多くはないと思います。
ブログ管理人kandumeは、仕事とは言え、毎日のように関わっています。
故人となってからのことをよくよく考えてみると、自分で死んでからのお葬式手続きや火葬はできません。
誰かの力を借りないと出来ないことです。
この斎場の仕事についてから、独りよがりなことは言ってはいけないと思うようになりました。
また、火葬や埋葬のお金がないからと、放置することは法律で禁じられています。
日本の法律では
- 火葬場以外で火葬をしてはいけない
- 墓地以外に埋葬してもいけない
と法律(墓地、埋葬等に関する法律)に記されています。
会ったこともない血縁関係の人(伯父さん・伯母さん)でも、最終的に他にだれもいなかったら責任が回ってきます。
そうです。火葬して埋葬してくださいということです。
だいたい、このように役所から連絡があった場合は、生活保護を受けられている人が多いです。
生活保護者は戒名代や通夜、そして告別式などは?
生活保護費で生活している方は、葬儀を出す纏まったお金は持ち合わせていません。
そこで、生活保護法が定めている「葬祭扶助」というのがあります。
- 死亡診断書作成費用
- 死体の運搬費用
- 火葬又は埋葬費用
- 「葬儀用品(棺、骨壷、その他葬祭のために必要なもの)」
- 納骨するときの費用
このように必要な経費の面倒は、国や市町村が最低限の力添えして助けてくれます。
最低限ということですから、戒名代や通夜・告別式代は出ません。
お住いの市町村の福祉課で相談に乗ってくれると思います。
最低限の火葬・納骨まではできますよ、ということです。
安心ですね。
戒名代とか通夜とか告別式と言ったものは、宗教上の問題ですから、葬祭扶助の対象から外されます。
減免火葬に香典は包んでいいですか?
最初に答えを言いましょう。
生活保護者がもらった香典は、所得とみなされません。
ですから、香典は包んでいいです。
折角、香典を包んでも、収入と判断されてすべて没収になったら、意味がなく気になる人が多いと思いました。
ところが、香典返し代は葬祭扶助の対象外になっています。
当然と言えば、当然なことです。
お坊さんは頼んでいいの?
宗教の問題が関係してきますよね。
お坊さんは無料では、引導を渡してくれません。
宗教はなくても、火葬と埋葬だけは外せないということです。
ですから、「その費用は市や町が扶助しますよ」ということです。
つまり、衛生面などからも行政の範疇に入っているのです。
葬祭扶助の申請の仕方
生活保護者の方が、お亡くなりになったとき、ご家族は、一般の人と同じく、死亡診断書を持って役所にいきます。
役所に行って、葬祭扶助の申請を行います。
でも、個人が役所に申請に行って悪くはないのですが、市町村には葬儀社さんが必ず存在します。
役所などでも、おすすめの葬儀社さんの一覧があります。
葬儀社さんに頼んで、火葬・埋葬許可証の手続きをするのが一番です。
個人で出来なくはないのですが、火葬・埋葬の許可申請は、時間との勝負ですのでプロに任せた方がいいです。
それから、注意して欲しいのは、生活保護者の場合はお金のやりとりが自分のサイフからではなく、書類でお金が動くようになっています。
葬儀社に対して、費用を支払うのは、役所から振り込まれます。
生活保護者の方は、葬儀社にすべて申請書類などお願いして、葬祭扶助というシステムに乗っかるといったことです。
ある程度の纏まった金額が、生活保護者に支給されるのではありません。
葬祭扶助が支給されると思って、先に葬儀社などに支払いを済ませると大変なことになります。
「その費用すでに持ってるじゃない」
と、言うことになり葬祭扶助が認めて貰えなくなりますから、注意ですね。
お花はどうすればいいの?
生活保護者の方が、火葬されるときは、直葬となります。
火葬の時間は必ず葬儀社に確認して、火葬時間より30分ほど早めに斎場に着くようにしてください。
到着後、葬儀社さんが火葬炉前で、お花やお焼香できる時間を作ってくれます。
お花は、火葬炉前で、棺に入れることも葬儀社さんの計いでやってくれます。
減免の火葬は朝10時スタートはなぜ?
ブログ管理人kandumeは、減免という意味すら理解していませんでした。
朝礼で一日のスケジュールが報告されます。
その中で、「○○家10時減免」という読み上げがあります。
生活保護を受けている人は、亡くなった場合には葬儀費用も補助してもらえます。
ところが、葬儀社サイドからみれば、おいしいお客様ではないということです。
不謹慎な表現で申し訳ございません。
炉入りが10時スタートの火葬は、このような裏事情を抱えています。
火葬式の現場
故人となられたご遺体は、なぜか葬儀社の白い車で斎場に着きます。
減免(生活保護)の葬儀を受注される葬儀社さんは、ブログ管理人の地域では決まっています。
朝、9時10分頃には斎場に到着します。
火葬式(直葬)ですので、炉前で焼香を済ませるだけです。
故人の最期くらいは安らかに送ってあげたいですからね。
いままでのご苦労もこれからはすべて無くなります。
ブログ管理人kandumeの地域では正式には「葬祭扶助」と呼ばれる保護で、金額は約20万円となっています。
第18条 葬祭扶助は、困窮のため最低限度の生活を維持することのできない者に対して、左に掲げる事項の範囲内において行われる。
一 検案
二 死体の運搬
三 火葬又は埋葬
四 納骨その他葬祭のために必要なもの
2 左に掲げる場合において、その葬祭を行う者があるときは、その者に対して、前項各号の葬祭扶助を行うことができる。
一 被保護者が死亡した場合において、その者の葬祭を行う扶養義務者がないとき。
二 死者に対しその葬祭を行う扶養義務者がない場合において、その遺留した金品で、葬祭を行うに必要な費用を満たすことのできないとき。
引用元: 生活保護法
まとめ
減免火葬に香典は包んでいいですか?
香典は渡しても大丈夫です。
お坊さんは頼んでいいのか?
お坊さんは頼めません。故人の自由な部分ですから。
お花はどうすればいいのか?
最後ですから、葬儀社さんがすべて根回ししてくれます。
余談ですが、火葬場に来られた方は、お金持ち、社会的地位などと言ったものは、全てが無になります。
『葬送人だより』のブログ管理人は、みなさまを平等に、やすらかに・・・と手を合わせて送ってます。
生活保護はあの世ではございません。
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