お通夜の読み方は2通り!「つや」「つうや」何が違うの?

こんばんは。
『葬送人だより』ブログ管理人kandumeでございます。

ブログ管理人が勤務する火葬斎場は、告別式の会場と併設しています。
告別式の前に通夜が、斎場で行われるのですが仕事柄、お通夜の読み方は「つや」なのか「つうや」なのかが、以前から気になっていましたので調べてみました。

広辞苑などを引いてみましたら「つや」、「つうや」の両方が掲載されていました。
「つうや」の方の説明では、「つや」に同じとありました。
 

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お通夜の読み方は2通り

三省堂の大辞林で、お通夜の読み方をチェックしてみました。
すると、お通夜の読み方として次のように2つが書かれています。

つう や【通夜】
① 夜通し。一晩中。徹夜。
② 「つや(通夜)」に同じ。
つ や【通夜】
① 死者を葬る前に、親類・知人が集まり、死者とともに終夜過ごすこと。また、宵のうちに行う葬送の法要。お伽(とぎ)。夜伽。おつや。
② 寺社にこもって終夜祈願すること。

一般的には、「つうや」は夜通しで何かをするという意味に使われ、「つや」は葬儀の時に使うといったところですね。

「つうや」は訛りと字の見た目から

火葬場に来るお寺のご住職に休憩時間にそれとなく「通夜」の読み方について聞いてみました。

元々は「通夜」は字の通り「つうや」という読み方だったらしいのです。

ところが、どことなく「う」という発音が途切れて「つや」のように聞こえるようになります。

そこで、通夜と書いても「つうや」とは言わずに「つや」と読むようになったといいます。

また、「つうや」という読み方は、自然と字に引っ張られてそう読んでいる可能性がありますね。

はたまた、「お通夜」「おつや」とは少々いいにくいところがあって、「おつうや」という読み方が一部の地方では使われているものと考えられます。

辞書的には、「つや」の方が一般的な読み方となってます。

ご住職の話の結論としては、どちらでも問題はなさそうですよ。
お坊さんは風習とか習慣といったものを大切にするところがありますからね(汗)。

「通夜」の読み方「つや」「つうや」は、どちらという判定はしませんでした(汗)。

通夜は「つや」と「つうや」の両方あるみたいと思ってください。

そこで、昔の文豪たちは通夜の読み方「つや」「つうや」をどう使っているのか見ていきましょう。

文豪たちが使う「通夜」の読み方

海野十三や森鴎外は「通夜」の読み方を「つうや」と表現している小説があります。
また、芥川竜之介、吉川英治、夏目漱石、吉川英治は「つや」という読み方を使っています。
森鴎外、海野十三は「つや」「おつや」を両方使っていました。

通夜の読み方「つうや」

通夜「つうや」という読み方を文章にいれている海野十三、森鴎外さんは、「つうや」という読み方をされていますね。

「昨夜この警察へ出まして、妹梅子の轢死体を頂戴いたして帰りましたが、まあこのような世間様に顔向けの出来ない死に様でございますから、通夜つうやも身内だけとし、今日の夕刻、先祖代々伝わって居ります永正寺の墓地へ持って参り葬むったのでございます」
赤外線男 (新字新仮名) / 海野十三(著)

馬喰町の家では、この日通夜つうやのために、亡人の親戚を始めとして、男女の名取が皆集まっていた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)

 

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通夜の読み方「つや」

芥川竜之介、海野十三、吉川英治、夏目漱石、吉川英治、森鴎外などが「つや」という読み方を使っています。

どちらが、どういう意味で区分けしているのか、していないのか文章をじっくり読んでみないとわかりません。
ただ、ここに掲載している例文では意味的には同じように思えます。
時間をみつけて、勉強してみたいです。

書斎で通夜つやをしていると、いつもこの芭蕉がいちばん早く、うす暗い中からうき上がってきた。
葬儀記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)

そこで屍体は一時亭主の吉蔵に下げ渡され、今戸の家へ親戚一同が集ってしめやかな通夜つやをする事になったが、其の席上で端なくも意外な喧嘩が始まってしまった。
白蛇の死 (新字新仮名) / 海野十三(著)

「望楼の通夜つやは風変りじゃ。春のこと故、風邪もひきますまい、おつきあいするといたそう」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)

書斎で通夜つやをしていると、いつもこの芭蕉がいちばん早く、うす暗い中からうき上がってきた。
葬儀記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)

「うん所天は陸軍中尉さ。結婚してまだ一年にならんのさ。僕は通夜つやにも行き葬式の供にも立ったが——その夫人の御母さんが泣いてね——」
琴のそら音 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)

『あらそわれないものだ、ゆうべが、おまえの母の通夜つやだった。今年、五十二よ。まだ死ぬ年じゃないが、おまえに似て、細っこいでな、病死じゃ』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)

「へえ。こちらなぞでは、宿屋と違いまして、割合いに早く休みまするが、わたくしはどうせ今夜も通夜つやをいたしまするのでございます。」
蛇 (新字新仮名) / 森鴎外(著)

十二時過から御仙は通夜つやをする人のために、わざと置火燵を拵えて室へやに入れたが、誰もあたるものはなかった。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)

 
昔の文豪たちの文章で、お通夜に関する様子を少し垣間見ることができました。

最近の実際での通夜の状況はどうなっているのか、気になりませんか?
告別式の葬儀を見る機会が、普通の人より多いブログ管理人が少しだけご報告しましょう。

最近の通夜の状況

通夜には仮通夜と本通夜があります。
逝去直後に自宅などで、とりあえず僧侶に枕教のみの読経をお願いして、極親しい者だけが集う通夜を「仮通夜」といいます。

それから、僧侶の読経の元で関係者に通知・参列いただいて、葬儀場などで一般に行う通夜のことを「本通夜」と言います。

本来、通夜には特に故人と生前親しかった遺族・近親者・親しい知人友人といった内輪での通夜でしたが、最近は通夜に参列する方は多いのですが、告別式に参列する人は少なくなってしまいました。

そして、参列する人が通夜か告別式かを選ぶようになって、2日も葬儀に時間を掛けるのは厳しくなってきていますね。
また、昨今では半通夜と言って、1時間程度で終えるのが通例ともなっています。

※通夜と葬儀の両方に参列する場合の弔慰金品は、通夜に持参するのがマナーです。
※仮通夜に駆け付ける際は、余程親しかった場合を除き、玄関で挨拶程度にしておくのが遺族への寄り添い方です。

まとめ

お通夜の読み方「つや」「つうや」とありますが、一般的には「つや」が多く使われています。
昔の文豪たちの文章のなかにも、お通夜の読み方は2通りあるようでした。

お通夜の読み方で「つや」「つうや」どちらが正しいといったものではなさそうですね。

ただ、kandumeが昔の人に聞いたところによると、昔はお通夜を自宅で行うのが一般的でした。
そこには、ご近所の人がお食事などのお手伝いをされていて、お焼香に来られる方を「夜通し(よどおし)」受け入れたというのが「通夜」のやり方と聞かされました。

このことから、kandumeは「通夜」を「つうや」という読み方に共感します。

 


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