直葬で後悔したこと!経験値から出てくる3つの問題点とは?

葬儀の形式で、「直葬」の全体をよく理解しないまま選択して、後悔した人は少なくないでしょう。魅力的な予算面だけで決めた、周りとの関りを軽減したくて決めた、親族の負担を減らすために決めた、など実際の経験値から出てくるいろいろな問題点を3つに纏めてみました。

 

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直葬で後悔したこと

最近、葬儀形式で特に増えているのが「直葬」です。
コロナ感染の影響もあり、葬儀関係の様式が様変わりしました。
 
コロナによって起きる式場での人数制限などがあり、告別式そのものが縮小化しています。
 
「直葬」という言葉だけで、あとあとどんなことに影響を及ぼすのか、後悔しないためにも。
 

①菩提寺との関係が壊れる

地方では、菩提寺との関係が未だに残っています。
 
檀家制度がある菩提寺では、故人となった人に読経や戒名を授けることで菩提寺の経済がなりたっているんです。
 
ご遺族だけで「直葬」を行った場合、お寺さん(菩提寺)には何も実入りがありません。
「直葬」では、菩提寺(お寺さん)はやっていけません。
 
そこで困り果てたお寺さんは最後の切り札、「納骨お断り」という乱暴な手段をとってきます。
つまり、家族のお墓に入ることが出来なくなるということです。
(お寺さんが歴代のご家族の遺骨を保管しています)
 
分からないでもありません。
お寺さんは、人の一生の何十年という間、じっと耐え忍んでいるわけです。
 
コロナですからと、そう簡単にはいきません。
お寺さんの死活問題ですからね。
 
そこで、「直葬」とは言ってもオプション形式で「読経や戒名」をお願いすることもできるようになってます。
そのときは、葬儀社にその旨を伝えて「直葬」内容を変更していきます。
 
もちろん、追加オプションですので普通の告別式の費用より高くなります。
よく直葬の仕組みを理解して選択するといいです。
 
また、あとあと問題にならないように、菩提寺のある方は、事前に話し合いをしてから「直葬」をするように計らいましょう。
 
お寺さんとの関係は、ご先祖が代々築いてきた菩提寺ですので、その家の歴史を刻んでいます。
宗教問題となりますが、根が深いので問題にならないようにしましょう。

 

➁親族から苦情が出た

現代は、高齢化社会ですので親族の皆さんも高齢です。
「直葬」への理解はそう簡単ではありません。
 
どうしても高齢者の考えは、「直葬」は予算がなくて行う葬儀と思われがちです。
亡くなった故人への思いが強ければ強いほど、「最後だけは豪華にあの世に送ってあげたい」と思いたくなるのでしょう。
 
そんなこともあって、通夜と告別式を行わない「直葬」を嫌がる親族もいることを把握しておきましょう。
 
「直葬」を行うときは、あとあとのことを考えて、事前に親族へ説明をしてから理解して貰うことも大切なことです。


 

➂直葬は寂し過ぎた

実際に私は「直葬」をお願いして、遺族だけで送るには思ったよりも質素過ぎて寂しさを覚えました。
 
終わってからわかるのですが「直葬」の場合は、故人との最後の別れの時間が少なすぎるという問題があります。
ご遺体の安置場所が火葬場や葬儀社の用意してくれた場所の場合、故人との別れは火葬の直前だけしかありません。
しかも、棺が閉じてあるとなおさらです。
 
こういった点で、寂しさを感じるという方もいます。
 

ご遺体の安置所の確認

故人となられた方を日本の法律では、死後24時間たたないと火葬出来ないと定められています。
突然、蘇生する場合があるための法律らしいのです。
 
従来の通夜や告別式であれば、24時間という時間は自然と経過します。
ところが、直葬の場合は通夜や告別式を行いません。
その間のご遺体を安置する場所を確保しなければいけません。
 
もし、病院で亡くなった場合、病院の安置所は長時間は許されません。
すぐに葬儀社の一覧表を渡されて、一刻も早く病院から退いて欲しい旨が伝えられます。
 
自宅に一旦、連れて帰ることができれば問題ありません。
ご近所の目もあり自宅に連れ帰れないのであれば、葬儀社に安置所を提供して貰うことも出来ます。
もちろん、費用は別途負担することになります。
 

実際に直葬にしたときの流れ

故人が高齢で、友人、知人もそれほど多くなかったので遺族だけで静かに送ってあげたいという気持ちで「直葬」を選択しました。
 
「華美過ぎる葬儀を敬遠」
「予算面であまり費用をかけたくない」
 
直葬とはいっても、どちらかと言えば家族葬でした。
火葬場近くの小さな式場で、読経や戒名などのお願いは行いませんでした。
 

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一般葬と直葬との違い

一般葬

一般的な葬儀の流れをみていきましょう。

人が亡くなる

病院で亡くなった場合は、病院の医師によって死亡が確認され死亡診断書が渡されます。病院ではなく自宅の場合はかかりつけ医に連絡をして、今後の指示をもらいましょう。死亡診断書(5,000円ほどでした)

安置場所

故人のご遺体は納棺が行われるまで霊安室や斎場で安置します。病院の霊安室は葬儀社がくるまでの僅かな時間しか使用できませんので注意が必要です。

葬儀社との打合せ

急ぎ葬儀社を決め、葬儀の形式を決め、日程や費用などの打ち合わせを行います。葬儀社を吟味する時間はありません。

お坊さんの依頼

菩提寺がある場合は、菩提寺の住職へお願いします。葬儀社に菩提寺を告げればすべて連絡してくれます。菩提寺がない場合は葬儀社が宗派にあったお坊さんを用意してくれます。意外と自分の家の宗派が分からない人多いんです。確認しておきましょう。

訃報の連絡を関係者に

葬儀社との打ち合わせが終わり、葬儀の場所や日程が決まれば故人との関係があった方々に亡くなった旨を連絡します。
同時に葬儀のやり方をどうするのか、親族だけで行うのか、合わせて連絡をします。

納棺

湯灌や死化粧を行ってから、死装束を着せ棺に寝かせます。故人が大切にしていたものを入れて上げます。そのときは葬儀社の係の人に聞いてからにしてください。棺に入れるものは折り紙がおすすめ!入れていけないものは?

通夜

告別式の前日から泊まり、故人との別れを行います。お通夜に参列した方に、故人との最後の食事を共にするという意味も込められています。最近は告別式よりもお通夜に参列する方が増えています。

告別式

お通夜の翌日に引き続き僧侶の読経や戒名、参列者のお焼香を行います。

出棺

告別式の式場でお花などを棺に入れて、最後のお別れとなります。棺は霊柩車に乗せられ火葬場へ移動します。

火葬場へ

火葬場に行くのは親族と特に故人と親しかった参列者です。棺が火葬炉に入れられ、火葬が終わるまで1時間ちょっと待合室で待機です。この待ち時間を利用して軽い食事を振る舞うところもあります。

収骨

火葬が終わりましたと連絡がきて、骨壷に収骨していきます。

 

直葬

直葬の流れをみていきましょう。

安置

納棺まで行い、ここで必ず1日(24時間)安置します。このときはすでに葬儀社との打ち合わせはだいたい終わっています。

火葬・収骨

最後のお別れを伝え、火葬・収骨となります。

 

直葬にかかる費用は?

直葬の平均費用は20~30万円前後となります。
どうしても最低限の費用は掛かります。

最低限の直葬に必要な費用はどのようなものか見ていきましょう。

  • 病院から安置所(自宅)への運送費
  • 安置所(自宅)から火葬場への運送費
  • 安置施設使用料3日分(自宅の場合は必要なし)
  • ドライアイス3日分
  • 棺や骨壷、花
  • 火葬料金
  • 火葬手続き代行費
  • 運営スタッフ人件費

 

直葬で後悔したこと! まとめ

直葬は実に簡単に終わります。
簡単過ぎて、故人への想いを軽視したような気持ちにもなります。
 
一般的な葬儀に参列されたことのある人は、「直葬?」って何もしないの?
 
と思ってしまう程、ただ火葬するだけですからね。
葬儀に関しては、いろいろな考え方、宗教的な儀式などが入り混ざって複雑な気持ちで終わっています。
 
「直葬」にして後悔したと考えるのは、故人と会えない寂しさを葬儀のやり方とダブらせているのかもしれませんね。
 
直葬でも一般の葬儀でも故人が、あの世で苦労するとか・・・まったく生きてる現世の人間にはわかりません。
 
「直葬」にしたから後悔する必要はどこにもありません。
 
だって、日本人は葬儀に関していつも揶揄される「葬式仏教」なんですから。

 

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