死産の赤ちゃんを火葬するときの方法?棺に入れるお花や供物は
おはようございます。
『葬送人だより』ブログ管理人のkandumeでございます。
斎場での仕事で、同じ悲しみの中で、特に悲しいのは死産の赤ちゃんの火葬です。
突然、死産の赤ちゃんを話題にしましたのも、先日、先先日と2日続けて死産の赤ちゃんの火葬が続きましたので、火葬のときの様子を記事にしてみます。
毎日のように故人の死と直面しているブログ管理人のkandumeでございますが、流石に2日連続で死産の火葬というのは今まではありません。
火葬斎場に火葬を依頼される方は若い夫婦が多く、やさしい言葉で悲しみを共有するように心がけております。
あまりに悲しみが大きい時は、火葬手続きなど葬儀社に依頼されてはいかがでしょうか。
死産のご両親が、特に心配されているのが遺骨の問題です。
収骨ができるのか、小さな赤ちゃんですので、すべて灰になってしまうのでは?
どうすれば、少しでも遺骨となるようにできるのか、棺への入れ方?
火葬場での最後の別れをゆっくりしたい方の時間帯は?
葬儀社さんへの費用の目安は?
火葬場で働く、葬送人ブログ管理人のkandumeがご説明させていただきます。
やってはいけない棺への入れ方
まず、最初に火葬人からのお願いです。
絶対にやってほしくない方法。
子ども用の棺の真ん中に、死産の赤ちゃんの遺体。
遺体を中心に周りにお花やお洋服(大きくなったら着せてあげようと準備したもの)などいっぱいいっぱいに入れ込んだ棺。
また、赤ちゃんへのお手紙やベビーグッズやおもちゃや絵本なども棺に。
この方法では、赤ちゃんの遺骨は残りません。
灰といっしょに消えてなくなります。
葬儀社さんに「棺に入れていいですか?」とお聞きになって、ダメですとは言いません。
それは、悲しみを一緒に共有するという葬儀社さんの気持ちからだと思います。
一方、火葬斎場の現場でも、ご遺族様に満足していただけるよう努めています。
いろいろなお花や洋服が赤ちゃんの体の周りに付着して、燃えにくくなってしまいます。
さらにその周りのものが灰になり、赤ちゃんを覆い尽くすことになります。
その中から、赤ちゃんの遺骨を探すことは不可能です。
では、死産の赤ちゃんの遺骨の量はどの程度なのか?
死産の赤ちゃんの骨の量
死産の赤ちゃんの骨の量は、コンタクレンズ保管用のケースほどしか残りません。
骨壷の選択は、葬儀社さんによく相談してアドバイスを受けてください。
火葬の現場では、死産の赤ちゃんの火葬の仕方と大人の火葬方法とは全く違う方法で火葬します。
あまり具体的に記事には出来ませんが、死産の赤ちゃんの場合は800℃程度で火葬していきます。
時間的には20分ほどで終了します。
ブログ管理人が勤める斎場では、死産の赤ちゃんの場合、高熱の自動火葬では行いません。
全体がなくなってしまうということで。
状態を見ながら、低温火葬、空気の送りこみなどの調整をしながら手動火葬しています。
できるだけ、遺骨を残すように炉内を随時見ながらの作業となります。
死産の赤ちゃんを棺に入れる方法
どうしても死産ということで、大きさ的には20cm以内の赤ちゃんです。
一般の火葬炉は、大人サイズですので180~200cmの台車ですから。
この台車の上に、レンガで囲った死産の赤ちゃん用の台車を作ります。
そうです、レンガ2個の囲みの中が、赤ちゃんの火葬炉として用意します。
この火葬方法はブログ管理人kandumeの火葬場の方法です。
葬儀社さんに棺について相談されると、小さなレンガ2個分ほどの大きさの箱(棺)があります。
お聞きになってください。
箱の中には何も入れません。死産の赤ちゃんの遺体のみです。
お花とかお洋服などを入れて送ってあげたいときは、小さな棺と一緒に火葬場の係の者へお申しつけください。
赤ちゃんの棺と一緒にお送りできるように致します。
赤ちゃんのご遺体から遠ざけて、足元の方に一緒に火葬致します。
- 小さな棺(レンガ2個程度の大きさ)
- お花やお洋服は別に火葬係に渡す
火葬場によって、いろいろな火葬方法があると思います。
火葬をお願いしている、火葬斎場か葬儀社さんにどうすればいいのか確認をしてください。
ブログ管理人のkandumeがおすすめするのは、小さな折鶴を棺の中に入れてくださいと。
折鶴が、死産の赤ちゃんを天国まで道案内をしてくれるといいますから・・・。
棺に入れるものは折り紙がおすすめ!入れていけないものは?
死産の場合は葬儀はどうしますか
死産の場合は、世間に顔を出さないで亡くなっているので、一般的な葬儀は必要ありません。
とは言っても、葬儀に関してはご夫婦やご家族の判断に委ねられます。
死産届を提出して、火葬許可証を取得して、法律的な義務はきちんとされているので、葬儀までの義務はありません。
火葬場への服装は?
死産の赤ちゃんですから、火葬場では、礼服(喪服)がよろしいのではと思います。
参列される方は、ご夫婦や関係者だけの限られた人数になっています。
普通はご夫婦のみが多いですね。
火葬のみの限られた人数ですので、火葬の時間帯は早い時間をおすすめします。
死産の赤ちゃんを火葬する時間帯は
火葬場では、メインの時間帯というのは12~16時の大人の火葬です。
死産の赤ちゃんの場合は、理想的なのは朝の早い10時の時間帯が静かでよろしいのではないでしょうか。
火葬場は、一般的に10時~15時の火葬時間となっています。
朝早い時間であれば、火葬前のお焼香や収骨の時間も落ち着いてできます。
どうしても、後半の時間帯になれば、火葬のがバラバラなってきて忙しくなってしまいます。
葬儀社の方に、「火葬時間をできるだけ早く」とお伝えください。
死産の赤ちゃんを火葬で送るときは、早い時間帯ということになります。
葬儀社さんの仕事は、火葬の斎場で終わりになりますが、ここまでの死産の赤ちゃんの葬儀社に支払う費用をみてみましょう。
役所への手続きもすべて、葬儀社でやって貰えます。
死産の場合、葬儀に支払う費用は?
ブログ管理人の斎場の火葬費用は、死産の場合2,000円(市内在住)。
葬儀社さんを利用しない場合は、この他に棺と骨壷代金ということになります。
他に役所への事務手続きにかかる費用があります。
費用的には数万円で済むことになります。
事務的に経費を見積もってみると、数万円で済むかも知れませんが、現実はそうもいきません。
死産の赤ちゃんに対する思い入れが強く、なかなか死を受け入れられないというご夫婦もあります。
そのような時は葬儀社さんにお願いして、火葬までされる方が多いですね。
葬儀社さんの費用は、所にもよりますが、5~10万円と考えておいていいでしょう。
もちろん、事前に葬儀社さんから見積もりを取ってください。
都内での火葬料金は地方の市営斎場とは比べ物にならないほど、高いところがあります。
火葬料金が50,000円以上のところが一般的です。
これも、葬儀社さんから見積もりを取ってからにしてください。
また、職場などでお仲間が死産だったということが分かったときの香典が気になります。
親戚や職場の方のご香典は?
親戚の場合は、気にしないようにしていても聞こえてくる話です。
知らない振りをするわけにはいきません。
気持ち「お見舞い」として渡すのがよいでしょう。
香典袋とまでは必要ありません。
白い封筒に「お見舞い」と書いて、親戚で5,000円程度でしょうか。
職場の仲間であれば3,000円程度で気持ちを包めばよろしいかと思います。
無理に余計な励ましの言葉など伝える必要はありません。
ただ、「ご愁傷様」という気持ちが伝わればいいです。
時間が経ってから、火葬時の話などを聞いてあげればそれだけで浮かばれます。
まとめ
死産の赤ちゃんを火葬するときは、棺に何も入れないこと。
お花や洋服、おもちゃや絵本などは、火葬場の係に「一緒に送ってください」とお願いする。
葬儀はする必要はありません。
また、火葬費用から一連の手続きなど葬儀社さんに払う費用はまちまちなので、必ず見積もりをお願いすること。
概略金額は数万円以内、都内の場合は火葬代金が高いので確認すること。
死産にする香典は、香典袋ではなく、白い封筒で「お見舞い」としてお渡しする。
死産での火葬は、いろいろなケースバイケースが想定されます。
『葬送人』火葬人は、どんな理由であれ死産の赤ちゃんを火葬することには変わりはありません。
どんなに辛く悲しくても、ご夫婦で火葬場に足を運んで死産の赤ちゃんを送ってほしいです。
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