火葬はいつまで伸ばせるの?死体はドライアイスで何日持ちますか
おはようございます。
『葬送人だより』ブログ管理人kandumeと申します。
最近、1日の火葬作業件数が増えていて、火葬処理が遅れて葬儀社の遺体安置所には、死後から10日も経過した故人がいるとか。
葬儀場と火葬斎場の都合がつかなくて、葬儀を待たされ日程表が組めない状態だといいいます。
亡くなった当日に通夜となり、友引がいつなのかを合間に入れ、火葬日程表を組み立てますが、何日待てばいいのかと不安になります。
- 遺体を火葬するのにいつまで伸ばせるのでしょう。
- 死後の遺体状況はどうかわるのでしょう?
- 死体の腐敗を防止するドライアイスは?
ブログ管理人kandumeの火葬斎場に運ばれる遺体は、すでに棺桶に入っていて棺桶を開けることはありません。
それでも、ときどき死体の異臭がする棺が中にはあります。
疑問点を一つずつ調べてみましたのでごいっしょにどうぞ。
火葬はいつまで伸ばせるの?
エンバーミングとは
IFSA(一般社団法人 日本遺体衛生保全協会)
自然な表情に修復し、生前お元気だった頃のお顔を取り戻します。また、消毒、減菌処理を施すため、感染症や伝染病にかかったご遺体であっても処置後は公衆衛生上安全になります。引用元: IFSAホームページ
上記の団体(エンバーミング)の見解によりますと、火葬まで伸ばせる日数は、50日以内と制限をつけています。
エンバーミングを行うエンバーマーとは、どんな仕事をする人たちか簡単に説明しましょう。
エンバーマーとは、ホルマリンを含む薬液を使って、遺体に防腐処置を行う資格保有者です。
ソフトに表現すると、遺体を生前の元気だった頃の姿に近づける、化学的な防腐技術の保持者ということです。
エンバーミングは、アメリカの南北戦争で亡くなった兵士たちの遺体を遺族の元に送るために始まった技術だといいます。
この技術は、朝鮮戦争やベトナム戦争での戦死者にも施されました。
亡くなった兵士のご遺族に対して、国が少しでも元気な頃の姿に戻して、最後の別れをさせたいという願いが込められての遺体処置でした。
ベトナム戦争当時の厚木基地でのアルバイトで、死体洗いの作業があったといいます。
ホルマリン漬けになった兵士の遺体を引き揚げて、腐敗を助長する臓器を取り出し、今以上に荒廃が進まない様に防腐剤の粉末を詰める作業もあったとか・・・。
言葉で「エンバーミング」と簡単に表現していますが、仕事内容はハード過ぎる内容です。あまりのハードさに記事するのに言葉が見つかりません。
葬儀社の方とよくお話する機会が多いブログ管理人のkandumeですが、警察からの依頼で遺体引き取りには、エンバーマーの電話番号は必ずチェックしてから受け取りに行くといいます。
また、最近の病院への遺体受け取りに行く場合でも、長期の闘病生活で遺体が薬漬けになっているので、死後の異臭が強すぎて、エンバーマーにお願いすることもあると言います。
エンバーミングのお仕事は、普通の精神力では持たないことを何度も葬儀社さんに捻を押されました。
IFSAが示しているのは、現実的な遺体の腐敗が進行して、異臭を発生させる限界ぎりぎりの線なのでしょうね。
50日といいますから、仏教でいえば49日と重なりますね。
遺族が葬儀などを充分に行える期限ということで、49日の慣習等を考慮し、それを超えた保存は禁止しています。
まさか、化学と仏教に共通点があったとは不思議です。
日本の法律では、火葬期限とか何か決まっているのもがあるのでしょうか?
法律的な火葬の期限は?
法律的には、いつまで火葬をしなければいけないということは明記されていません。
死亡すると、届出義務者は死亡の事実を知った日から7日以内(国外では3カ月以内)に死亡を届け出ます。
その際には、死亡診断書または死体検案書を添付しなければならない(戸籍法第86条)。
さらに、埋葬または火葬を行おうとする者は「市町村長の許可を受けなければならない」。
もちろんですが、この許可を得るためには死亡届が受理されていなければなりません。
24時間以内の埋葬または火葬の禁止(感染症法等に定めのあるときは除く)。
つまり、法律的にはきちんと「○○日までに火葬しなければならない」とは明文化されていません。
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それでは、死後の遺体を放置すればどうなるのでしょう?
死後の遺体状況は?
腐敗が始まるのは、消化器系の胃とか腸など、体の腹部から始まります。
腸内細菌が増殖するのは、死後からあっと言う間の1時間内で始まります。
生きているときは胃酸は食物だけを溶かしますが、いざ、死亡すると自分の胃腸を溶かして、酵素によって自家融解していきます。
このとき、多くの腐敗ガスが発生します。
時間の経過とともに、全身が膨らんでいくのがわかります。
そして、さらに日にちが経過すると、腐敗が進行していって乾燥していきます。
体の組織は腐敗汁を出して今度は融解し始め、遂には骨が露出してきます(死後2カ月)。
最終的には1年もすれば、肉のほとんどは分解されてしまいます。
骨はボロボロになっても100年ほどは残ります。
遺体はドライアイスの処置が適切に行われれば、死後3〜4日の葬儀の期間は、一般にそれほどひどい変化は起こりません。
棺桶に眠る故人は、胸とお腹と下腹部周りにドライアイスを10kg程抱いて眠っています。
何日も火葬出来なかった遺体や体の大きかった人は、ドライアイスだけで20kgは抱いてますね。
(火葬炉の中でドライアイスをどかす作業をしますのでわかります)
ところが、ドライアイスを上手に使用しなかったとき、遺体から出る腐敗臭がひどくなります。
腐敗ガスが体内に充満して、口や肛門等から漏出してくることもあります。
死後2〜4日以内でも、腐敗臭が発生するケースがあるります。
葬儀のときに使う冷たすぎるドライアイスの料金などもみてみましょう。
故人はドライアイスを抱いて眠る
ドライアイスは、棺の中にたくさん入っています。
火葬炉内では、普通の氷みたいに白く遺体に乗っているのがわかります。
どちらかと言えば、太っている人がたくさんドライアイスを抱えています。
胸部、お腹、下腹部といった体幹部分に巻きつけられています。
ドライアイスは1日1万円?
葬儀社さんに、葬儀まで遺体の管理をお願いすることになります。
通常の価格で、1日1万円がドライアイス料金の相場です。
ドライアイスの調整から、すべてを管理してくれる価格です。
ちなみに、ドライアイスの価格は、10kg=5,000円ほどで楽天で販売されています。
ドライアイスの遊び方
ここまで、ずっとずっと怖い話が続きましたので、最後はドライアイスで楽しんでください。
こんな風にドライアイスで楽しめたら、笑顔が素敵になってきます。
まとめ
火葬はいつまで伸ばせるの?という疑問をなんとかすっきりできました。
異臭が起きないよう遺体処置をして、最大50日が限界とIFSAが示しています。
ブログ管理人のkandumeはテレビドラマが大好きで、沢口靖子主演の『科捜研の女』をよく見ます。
遺体から事件の犯人を割り出すドラマですけど、人間の死後と密接なところがあって、興味深く見ています。
死斑の出方で犯人を探すといった内容の構成もありましたね。
死後1時間で腐敗が始まり、腐敗防止にドライアイスが多く使われています。
最後にたわいの無いドライアイスの子どもたちの遊びで、心を穏やかにしてください。
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