葬儀の前にお布施の相場を知りたいあなたに(浄土真宗派)

こんばんは。
『葬送人だより』ブログ管理人kandumeでございます。

文化庁の平成26年12月31日の「宗教統計調査結果」によりますと、日本最大の宗派は、浄土真宗で2位も浄土宗、5位も浄土真宗となっていて、浄土仏教が圧倒的なシェアを占めています。

  • 浄土真宗本願寺派
    (西本願寺) 792万人
  • 真宗大谷派
    (東本願寺) 320万人

 
仏教宗派で、浄土真宗がいかに多いかお分かり頂けると思います。

そこで、気になるのが通夜や葬儀で浄土真宗では、いったいどのくらいのお布施をすればいいのか?

みなさんが悩む「お布施の相場」です。

一般的に仏式の場合、葬儀にお坊さんに来てもらって、読経をあげて供養します。
僧侶に、通夜・葬儀・初七日法要までの供養をお願いするのが普通になっています。

菩提寺がある場合は、檀家役員さんを通じてお布施の相場を聞いたりします。
また、身内にお布施の相場を知っている人がいたりもします。
大きなお寺さんでは、事務局に尋ねたりするとお布施の目安相場がわかります。

そこで今回は、「葬儀の前にお布施の相場を知りたいあなたに(浄土真宗派)」といったタイトルで記事を書いていくことにします。
 

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浄土真宗での葬儀のお布施の相場

葬儀のお布施の相場は、通常のお墓参りなどのお布施とは違って高額になります。

浄土真宗以外では、お布施はお坊さんへの謝礼としての気持ちの表れとして捉えてます。
ところが、浄土真宗では、お布施はご本尊の阿弥陀如来への感謝の気持ちを示すものと言われます。

つまり、お布施の額はご自身の気持ちに委ねられることになります。
そうは言うものの、お布施には一応の相場というものがあって当然です。

お葬式のお布施に含まれるものは

  • 通夜
  • 葬儀
  • 告別式

 
といった一連の儀式を一括して渡します。

浄土真宗でのお布施の金額は、葬儀の規模やお寺さんとの関係などでも違ってきます。
僧侶(1名)お布施の相場は、10万円~30万円位です。

どちらかと言えば、他宗派と比較してお布施額は少ない方です。
他宗教であれば、およそ20万円~50万円位です。
別の宗派によっては100万円のお布施もあります。

お布施の相談は誰にすれば?

お布施の額は、葬儀前に知りたいものです。
一般的な概略のお布施の相場はお伝えしたとおりですが、実際にあなたが喪主になったとき、大体の相場では納得できんせんよね。

では誰に相談するべきかと聞かれたら、直ぐには応えらません。
それは今まで、お布施が寄付と同じような扱いになっていたからです。
ですから、一概にいくらと定められているものはなく、誰に聞けばいいのか知りたいものです。

お布施の相場を知ってる人

  • 家族の主だった人
  • 地域の年長者
  • 檀家の役員
  • 直接僧侶
  • 葬儀社

 
最後の葬儀社さんに、お布施の交渉を願いするのは効果がありそうですね。
 

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お布施の額の交渉の仕方

葬儀に参列する人数が以前より少なくなった現在は、葬儀社の儲け幅が少なくなったと言われます。
それでも、喪主側からすれば葬儀費用は大きく家計を苦しめます。

そこで残された領域が、僧侶やお寺さんに払うお布施が狙われるというわけです。

お寺さんとの交渉は?

代々続く菩提寺を持っている場合は、お布施の価格交渉は厳しいでしょうね。

ご先祖代々から、お寺さんにお世話になっているということですからね。
ずっとお墓を守ってもらっているという弱みがあります。
お寺さんの方が、立場的には有利なってしまいます。

ダメ元でチャレンジするしかないですね。

 
ところが、遺族がお墓を持ってなくて、つきあいのあるお寺がいない場合は、喪主側が有利に働きます。
といいますのも、お葬式で取り敢えずお経を読んでもらうために、葬儀社に依頼したお坊さんです。

このような時は、お布施の価格交渉を葬儀社さんに矢面に立ってもらうことにします。

葬儀社さんから依頼されてくるお坊さんは、葬儀社に頭が上がりません。
なぜならば、葬儀社さんとお坊さんの関係は、葬儀社さんがお坊さんを選べるという力関係です。

つまり、お坊さんは葬儀社に弱いのです。
それは、お葬式にお寺さんがいない喪主に、お坊さんを紹介するのでお坊さんは助かります。

ですから、葬儀社さんからお坊さんにお布施の交渉してもらうのがベターです。
お坊さんも葬儀社さんに交渉されたら、少しはお布施の交渉を聞いてくれると思います。

本当に世の中、上手くできていてみんなで回り回って生きているというのが葬式だけでもわかります。

葬儀社も毎回毎回のように、同じお坊さんにお布施の相談はしない筈です。
そこには、お坊さんと葬儀社さんの目に見えない、信頼関係がつくられてのお布施の相談ですから。

もちろん葬儀社さんとお坊さんの関係で、すべて上手くいくとは限りません。
でも、葬儀社さんに配慮しながら、やってみる価値はあると思います。

さて、お布施の相場がある程度把握していただけたと思います。
そこで、今度はお坊さんにお布施をどのタイミングで渡せばいいのか見ていきましょう。

葬儀でのお布施の渡し方は?

葬儀費用の中で、お布施は別途は葬儀社いるのが通常です。
お布施は僧侶に直接手渡します。

葬儀の式の前に挨拶するときに手渡しするか、葬儀が終わって、お礼を伝える際に渡すかのどちらかです。

そのときは、小さなおぼんにお布施をのせて渡したり、袱紗ふくさの上にお布施を置いて僧侶に渡します。

もちろん、僧侶に対して一言添えて渡します。
葬儀の前であれば「本日はよろしくお願いします」
葬儀の後のときは「本日、◯◯の葬儀のために供養いただきありがとうございます」
といった気持ちの伝わる言葉は大事です。

この際ですから、浄土真宗の価値ある教えなども少しみていきましょう。

浄土真宗の葬儀の特徴とは?

親鸞聖人の教えは『平生業成へいぜいごうじょう』というものでした。
「平生、生きている時が大事なんだ」と訴えた人が親鸞聖人です。

浄土真宗の葬儀の特徴は、「死者への供養」という概念が存在しない事です。

浄土真宗の檀家となっている人は、死と同時に阿弥陀如来によって極楽浄土へ導かれると考えられています。

成仏してください」と祈る必要はなくなってます

このときの祈る対象はもうすでに故人ではなく、死者を導く「阿弥陀如来様」になっているのです。

他の仏教宗派では、葬儀において仏弟になる為に戒律を受けて戒名を授かります。

ところが、浄土真宗の葬儀では「絶対他力」「往生即身仏」という考え方が根幹にあり、授戒と引導が存在しません。
戒名が無い代わりに仏道に帰依した証として「法名」を授かるということになります。

絶対他力とは
他力の中の他力。救いのすべてがまったく阿弥陀仏の力とはからいにより、まったく人間の自力によるのではない、ということ。また、そのような絶対的な阿弥陀仏の力。親鸞の到達した他力信仰のあり方で、法然の他力をさらに進め、念仏すら自力でするのではなく、仏の慈悲がそのようにさせるのであると説き、他力信仰を徹底させた立場である。救いが人間側の努力によるものではなく、まったく阿弥陀仏の本願によるものだとする境地を表現している。
(『倫理用語集』125頁)

即身成仏とは
密教の宗教理想で、現在生きている間に、生きているこの身に即して成仏の境地に到達しようとすること、あるいはそれが可能であるとすること。

浄土真宗では、必ずつける「釋」の後に二文字をつけます。
これは生前寺院に大きく貢献した方や、社会貢献に功績のある方が寺院からいただくもので、頭に三文字が追加されます。

したがって、浄土真宗の法名は合計で六文字か三文字となります。
院号をいただくことはめったにありませんので、浄土真宗の法名はほとんどが三文字です。

他の宗教であれば、文字数が多ければ多いほど格上のように思われますが、浄土真宗では三文字が普通なのですね。

まとめ

浄土真宗でのお布施の相場は、10万円~30万円です。
後は、お寺さんとの今までのお付き合いとかで決まります。

お布施の相場を知るには、

  • 家族の主だった人
  • 地域の年長者
  • 檀家の役員
  • 直接僧侶
  • 葬儀社

 
などにお聞きするのも一つの方法です。

お寺さんとのお布施の交渉は、葬儀社さんにお願いしても問題はありません。

 

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