仏壇や位牌を処分して今までのお部屋より雰囲気を明るくしたい
こんばんは。
『葬送人だより』ブログ管理人kandumeでございます。
ブログ管理人が勤める斎場には、いろいろな悩みや相談ごとの話が葬儀社さんからの情報で耳に入ります。
今、住んでいるお部屋の雰囲気を明るくしたいので、仏壇や位牌の処分をしてほしいという相談があるといいます。
「仏壇や位牌を処分して今までのお部屋より雰囲気を明るくしたい」という人にどのようにすればいいのか記事にしてみました。
仏壇のない生活で育った
『先祖供養に馴染みがない』という人が多くなっています。
SNSやGPSといった瞬時に物事が把握できる超スピーディーな時代に、神様、仏様、ご先祖様に対する信仰というのは人によって変化があって当然だと思います。
また「死後」に関する考えも、多様化してきています。
仏壇の必要性を感じない方が増えてくるのは当然といっていいでしょう。
置き場所に困る存在感の大きい仏壇は、価値観が問われても仕方ありません。
自分の生活空間の雰囲気(スペース)などを考えると、「自宅に仏壇を置きたくない」と考えてしまうのは自然なことのように思えてきます。
部屋全体の雰囲気を明るくしたい
友人たちがマンションなどに遊びに来た時、ご仏壇や位牌といったものが目につくと空気が瞬時に変わってしまいます。
できるだけ見えないようにして、部屋全体を明るくしたいと思うのはあたりまえですね。
中には、先祖代々のお仏壇や位牌を継承していくことが、本家の死により困難になってきたので、仏壇や位牌を処分して終活をすすめていきたいと悩む人もいるでしょう。
仏壇や位牌がお部屋のメインに飾られていると、なんとなく気を使ってしまいますよね。
そこで考えるのは、部屋の間取りや仏壇や位牌の処分をしたい!
仏壇や位牌の処分といったことは、「どのようにしてお位牌の供養や処分などをすればいいのか」ということは意外と知らないものです。
多くの人が人生初の経験だと思います。
代々受け継がれてきた仏壇や位牌、気軽にゴミとして捨てるわけにもいきません。
ご仏壇や位牌といったものは、そう簡単にポイとは捨てられません。
そういったように、心になんとなく後ろめたさなどが残るという人、やむを得ずお位牌を手放さざるを得なくなった人には、
- 魂を抜いてお焚きあげ処分する
- 永代供養に出す
どちらかの方法で解決することができます。
お焚き上げとは、普段耳にする言葉ではありませんよね。
神社のお守りとか今流行りの御朱印帳など、むやみに捨てることに躊躇しますよね。
そのような時に。お守りなどを神社やお寺などで焼いてもらうことです。
お寺で焼くことを浄火といい、浄火で焚き上げることがご供養になるという考え方から、「お焚き上げ」が行われています。
昨年のお札を捨てる場所として、必ず設けている筈ですから。
永代供養をお願いすれば、きちんとご先祖様の供養を済ませて、お位牌の整理仕舞いをすることができます。
お位牌の形を残さない処分
仏壇やお位牌をご購入されたときは、お坊さんによって魂入れや、お性根入れという仏教の儀式を行っています。
この儀式を開眼供養といってます。
この魂入れにより、位牌には故人やご先祖様の魂(霊)が宿るため、日々ご供養や感謝の気持ちを伝える対象物になるとされていました。
今度は逆に、魂抜き・お性根抜きを終えたお位牌は、タダのもの(名前が書かれた木製のお札)ということになります。
仏教では抜きという儀式を終えていますので、ゴミとして扱ってもなんら問題はありません。
「ご供養仕舞い専門業者」に依頼すると、魂抜き・お性根抜きからお焚き上げ(焼却処分)まで一式を行なってもらえます。
以上が、お位牌の形を残さない=完全に廃棄処分する流れです。
この流れを見てみますと、すべて住職・僧侶・お坊さんと言った仏教の関係者が事あるごとに必要となって出現します。
もちろん、慈善事業ではございません。良くできているシステムだと思います。
ブログ管理人のkandumeは、葬式仏教徒ですので、仏壇や位牌に霊が移ったということは信じておりません(汗)。
火葬斎場では、異次元の世界というのに、生前釣りが大好きだったという人の棺に、三途の川で魚釣りをしてくれと棺に釣り竿を入れる人がいます。
またある人は、入れ歯がないと物が食べられないと言って、収骨のとき骨壷に入れてくれといいます。
また他の人は、メガネがないと見えないだろうとメガネを骨壷に入れてくれと言います。
冷静に考えればわかることが、分からなくなってしまうので困ります(汗)。
お坊さんが入れていいと言ったといいます。
これと同じように、お坊さんの言うことを聞いていると大変なことに・・・(汗)。
(少し言い過ぎかも?)
永代供養の費用は?
社会の高齢化に伴い、面倒を見られなくなったお位牌が多くなってきて、相談を受けてもらえる寺院や霊園も出てきました。
寺院やお坊さんとの付き合いがない場合には、一般の方でも永代供養を受け付けている寺院や霊園もたくさんあります。
このようにお位牌の供養処分方法には、完全廃棄するのではなく、永代供養するという選択肢もあります。
永代供養の費用は、ご供養の形態によっても違いますが、お位牌1つにつき10~50万円といった費用が相場とされてます。
お位牌を完全に廃棄する「魂を抜いてお焚きあげ処分する」方法では、お位牌1つにつき5千円~1万円程度です。
なぜ、位牌は身近に置いていたのか?
位牌は、鎌倉時代に禅僧が中国から日本に伝えたもので、室町時代には武家社会で霊代として祀られ、一般庶民に位牌が普及するようになったのは江戸時代からといいます。
故人の戒名を記したものを位牌と言って、遺族がお盆や彼岸、命日、あるいは朝晩の供養などの際に、死者の霊と対面するための仏具とされてます。
位牌は自宅の仏壇に安置して毎日対面し、お盆になると盆棚に移して供養するもののほかに、菩提寺に預けておいて、お盆や彼岸になると遺族たちが寺を訪れて供養してもらう「寺位牌」と呼ばれるものもあります。
位牌を身近に置いた意味・・・、今の時代に合わないと思いますよね(汗)。
死者の霊と対面するための仏具と言われても・・・。
今社会ではまったくと言っていいほど、伝わらなくなった位牌の仏具としての役割は寂しい限りですよね。
まとめ
仏壇や位牌を処分するには、
- 魂を抜いてお焚きあげ処分する
- 永代供養に出す
費用面は菩提寺とのお付き合いで変わってきます。
生活スタイルの変貌で、仏壇、位牌の役割が大きく変わっていってます。
「習慣」「しきたり」「風習」といったものに置き換えて、自然に誰も傷つくことなく変わっていけばそれでいいと思います。
ちなみに神式の場合、位牌に当たるのが白木で作られた「御霊代」というものです。
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