火葬後の骨をどうして二人の箸で持つの?今すぐ知りたい!

2019年6月23日

火葬場に行かれて、最後に骨壷に骨上げをされた経験があなたもおありかと思います。
家族や親戚、中には故人と親しかった人が骨上げをしています。

ブログの管理人も何度となく骨上げをしてまいりました。
そして、この仕事につくまで、深く考えないで火葬後の骨を周りの人がやるように、見よう見まねで無意識に行ってまいりました。

火葬場の仕事についてから、どうして二人の箸でつまんで、骨壷にいれるのか疑問に思いましたね。
仕事柄、僧侶と接する機会があるので、お坊さんがお疲れでないときを見計らって「二人で箸で?」をお聞きしたり、自分で調べたりしました。

すると、いろいろな説があり納得できました。

ちょっと待って、その前に、「骨拾う」に気になる慣用句が日常的につかわれていますので、「骨拾う」の意味から入っていきましょう。

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「お前の骨は拾ってあげるから」

骨(ほね)を拾・うの意味
遺骨を拾い収める。「戦友の―・う」
死後のめんどうをみる。転じて、他人の後始末をする。「―・ってやるから思い切ってやってみろ」

「骨を拾う」というのは「あなたのことを最後まで面倒みるよ、最後の骨拾いまでやるよ」という意味にとれます。
あなたも言われたことありませんか?

一般的には、冗談の会話の中でよく出てきますよね。

「最後の骨は拾ってやるから、思いっ切ってやっていいよ!」

火葬
こんな言葉を掛けられたら、場の空気をよく読んで行動しましょう。
極めて親しい仲間での会話に使われています。

では、本題に入ります。

火葬後の骨を2人の箸で持つのはなぜ?

ブログの管理人の仕事場は、関東圏内ですので関東流と申し上げておきます。
骨上げのやり方が、関西とは違うのです。
私の斎場の先輩たちは、関東と関西の境界線は、名古屋と金沢を直線で結んだ線だといいます。

東では全部の骨を拾います。
西では喉仏と主要な骨だけです。

ですから、骨壷の大きさも異なります。
関東は「七寸」(直径22cm×高さ26cm)、西は「四寸」(直径13cm×高さ14cm)となります。

ですから、関西では火葬場で拾わなかった骨がたくさんでます。
もちろん、関東でも部分的に骨は残りますし、灰はでます。
これらが、どこにいくのかはまた別記事でお話しましょう。

火葬場から遺骨が家族や親戚一同のまえに、きれいに並べられてでてきます。
一般の方はご存じないことと思います。
ここに出てくる遺骨は、焼場からそのまま出てきているわけではありません。

その前に、係の者が「整骨」といって、棺に納められた形にある程度きれいにしてお出ししています。
このとき、あまりに変色が激しい部位はできるだけ取り除いています。
遺骨になってまで、痛々しいお姿はご家族に見せない様にしています。

「箸渡し」は箸と橋の音が同じで、故人の霊をこの世からあの世へと三途の川を渡してあげるということです。

「箸渡し」の箸はまた、斎場によってこだわりがあるようです。
竹の箸と木の箸をセットにするところや、竹2本と木2本を使うところもあります。
ブログ管理人の斎場は、竹2本です(料理箸よりちょっと長め)。
私の中では「骨上げ箸」とインプットしています。

2人で「箸渡し」をするようになったのは、故人の霊が1人にとりつくのを恐れたので2人で行うようになったと言われてます。
ですから、1人で骨壷に入れるのは止めた方がいいでしょうね。

なぜ、食事のときは「箸渡し」ダメなの

小さい頃に食事をしているときに、兄弟で箸と箸で摘まんで渡していると親に大目玉をもらった記憶がありませんか?
これは、骨上げのときの「箸渡し」と同じ行為なので、縁起が悪いとされて叱られるのです。
社会人として、最低この程度は知識に入れておいた方が恥をかかないですみますよ。

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骨壷に骨を入れる順番は?

まず、故人に一番近い関係の方から箸渡しとなります。
最近は家族制度がなくなってきていて、親戚の数もすくなくなってきました。
故人とおつきあいの深かった知人による骨上げが増えてきてます。

骨壷に遺骨を入れる部位の順番ですが、斎場の係のものが順追ってお話していくと思います。

骨壷に入れていく順番ですが、脚から入れていくのが普通です。
ここでも、こうしなければいけないという決まりはございません。

前にも書きましたが、収骨は2人1組で行います。
当日は、親族といっても初めて会う人もいますので、上手くいかなかったり、遺骨を落としてしまう人もいます。

遺骨を落としたとしても大丈夫です。
収骨台の上でとどまっていると思います。

そのときは、私ども係の者からの指示を仰いでください。

収骨のときに、ご遺族の方が一番きにされる喉仏についての記事はこちらです。
喉仏の骨って2つある?火葬場で話を聞けばなるほどとわかる

それから、火葬場で発行できるものが分骨証明書です。
兄弟が遠くにいて、お墓参りができないので分骨したい。

分骨をしたい場合は?

分骨をしたい場合には、前もって葬儀社に分骨をしたい旨を伝えておくと、分骨用の壷まで用意してくれます。
また、他のお墓にも埋葬したいというときには、火葬場で分骨証明書をもらうといいですよ。
発行費用は市町村で行っているわけですから、数百円程度で発行してくれます。

そして、分骨証明書ですが、もし紛失しても再発行してもらえます。
以前に発行してもらった火葬場にいけば再発行してくれます。
もし、問題が生じたら、市町村の役場で再発行を受ける場合があります。

火葬
分骨証明書は火葬後、何年経過しても再発行を受けることができます。

骨壷の相場は?

最近は骨壺のデザインも個性的になっています。
従来のものは、自無地陶製品でした。
ところが、火葬場によっては、花模様の入ったものや色つきのものなどが並んでいます。

骨壺を自分の最後の住処ときめている人もいます。
ですから、有名な窯元の創作骨壺を選んだりしています。
見事な骨壷を拝見するときがあります。
故人が陶芸を趣味にしていた、なんて人はいい趣味だなぁと思う時があります。

どうしても、骨壷が気に入らなかったときは、後日、新しい骨壷に入れ替えるという方法もあります。
そんなときは、葬儀社か火葬場にご相談していただければなんとかなるでしょう。

骨壷の相場は、一般的な白い骨壺で10,000円~15,000円です。
楽天市場にはこんなものまで

火葬後の骨をどうして二人の箸で持つの?今すぐ知りたい! まとめ

火葬場から出てきた遺骨を2人で持つのは、意味があったんですね。
1人で骨上げをすると、霊が移ってしまうからだと、昔から考えられていたそうで・・・。

なるほど、と、昔の人の慣習をそう簡単に無視できませんね。
いつ、災難が降りかかるかと思えば、素直に2人で骨上げする方が利口なやり方ですよね。

昔から言い伝えられていることは、必ず何かがあるように思えます。
火葬場で仕事をしているときも、先輩諸氏の言葉には絶対逆らいません。

何かがあるんです。
火葬場で働く人は、どちらかと言えば無口な人が多いんです。
でも、一歩、斎場から出れば、独学で学んだ知識人であることがわかります。

そんな、火葬場で働く職員の側面を今後記事にするようにします。
お楽しみにしてください。
また、ブログに立ち寄ってくださいませ。
 
収骨のときに、ご遺族の方が一番きにされる喉仏についての記事はこちらです。
喉仏の骨って2つある?火葬場で話を聞けばなるほどとわかる



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Posted by matuopride