火葬で香典はどうするの?渡す側・受け取る側どうすればいい
こんにちわ。
『葬送人だより』ブログ管理人のkanzumeでございます。
kandumeが勤務する斎場では、今月は昨年の同じ時期と比べますと、火葬の件数が1.3倍位に多くなっています。
80歳以上の方が多いですね。天候の関係もあるのでしょうか。
火葬斎場で多くなったと言えば、火葬式(直葬)が増えました。
いままでのような一般的な葬儀を止めて、火葬式だけで済ませるといったやり方です。
もちろん、火葬式だけで終わらせて後は何もしないといわけではございません。
聞くところによると、49日が終わったあとで、知人、友人をお誘いして小さな「○○故人を送る会」を計画して、お食事会などをされているようです。
それでは、火葬のときの香典はどうするのか?
お食事会のときに香典を包むのでしょうか?
金額は一般の葬儀とどう違うのか?
気になる火葬式での香典ですね。
従来の葬儀であれば、葬儀会場に受付があって、そこで香典を差し出すのですが・・・。
火葬式の場合の香典について、いろいろと葬儀社さんなどから情報を集めてみました。
火葬式での香典は
ブログ管理人kandumeが勤める火葬斎場に来る葬儀社さんに聞いてみました。
8社の葬儀社さんが口を揃えて言われたのは、「香典はいらない」ということです。
葬儀社さんの説明によると、一般的な葬儀を行ったとき、葬儀の費用が多くなるので少しでも負担を軽くするために香典として差し出したのが香典のはじまりだとか。
その角度から香典の有無を言われると、「なるほど」と頷けますね。
葬式費用は、普通の葬儀で100万円以上は必要と言われますからね。
火葬式の場合は、香典はいらないというのが基本です。
火葬式の場合は、火葬費用が安いということの裏付けとも言えるのですが・・・。
ただし、注意することがあります。
お葬式といったものは、地域、地域での風習みたいなものが必ずございます。
火葬式の場合でも、表向きは「香典いらない」となっていたとしても、相場通りの香典を一応用意していた方が安全かと思います。
火葬(荼毘)の待ち合い時間に、周りの人が喪主に香典を渡していたら困りますからね・・・。
また、火葬式は、本来は火葬だけを行うのですが、どうしても火葬が終わるまで、1時間30分ほどかかります。
この時間を利用して、火葬式に参列の人に喪主がお食事を出すケースがあります。
火葬場は街中には設置されていませんので、お食事やお茶といったものは事前に業者さんにお願いしている喪主さんが多いです。
香典を渡す側は、場の空気を察知して、香典を渡す渡さないを決めればよろしいのではないでしょうか。
受け取る側のお断りの方法としては、「火葬だけの質素な葬儀でございますので、お気持ちだけ頂戴致します」と丁寧にお断りをすればよろしいと思います。
それでも、香典をどうしても受け取ることになった場合は、素直に受け取り、後日、返礼品やあいさつ状を送るようにすればいいです。
火葬では、香典を受け取らないというのが一般論ですが、世の中、そうもいかない部分が多々ありますから、臨機応変に対応してください。
ちなみに、香典料は一般の葬儀と同じと考えてよろしいかと思います。
火葬式でお香典を受け取らない方法
火葬式(直葬)でお香典を受け取らないという時は、次のような対応をしましょう。
亡くなられた時の知らせのときに香典辞退の旨を伝える
初めに直葬の日程を知らせたときに、「お香典は辞退させていただきます」と伝えます。
火葬式が増えてきていますので、都会の斎場では香典の受付台などございません。
そして、ご家族の方も火葬式だけで終わらせようとは考えていません。
火葬後、納骨が済んで、ひと段落が過ぎたころ、友人・知人・親戚などに「○○を送る会」と称して、心のこもったお食事会など計画されてます。
最近は、このケースが多く、ブログ管理人のkandumeも1回だけ呼ばれたことがありました。
悲しいという雰囲気ではなく、結婚式の披露宴のような感覚でした。
親戚のひとなどは、すっかり酔っていて、「これもありかな」と思ったものでした。
火葬式を好む人
(平成29年3月22日)葬儀の取引に関する実態調査報告書によると、火葬(直葬)が26.2%も増えているという報告があります。
報告書の数字でもわかるように、一般葬が社会のしくみに合わなくなってきているためです。
お金がないから火葬式にしているということではありません。
一般的に今社会で問題になっているのは、高齢化で介護問題が大きく取り上げられています。
そんな背景から想像して、高齢化社会、核家族化、地域社会との繋がりは大きく変わってしまってます。
90歳という高齢者には、葬儀に参列する友人、知人は限られています。
従来のようなお通夜からはじまり告別式、火葬といった順序は必要性がなくなっているのです。
ブログ管理人のkandumeが勤務する斎場では、都市部に働きに行く人と、農村部の人たちに分けられます。
都市部で働く人は、親戚も遠く疎遠となっています。
このような人たちは、時間的にも1日で済む火葬式を選んでいます。
今までの葬儀では、お通夜、告別式と2日はかかりました。
一方、JA葬式会場を使用して、従来通りの盛大な葬儀をしているのは、地元に昔から根付いている人たちです。
この中にも、本当は簡略化して葬儀を終わらせたいと思っている人はいる筈です。
ところが、昔からの風習とかで変えられないのも事実でしょう。
火葬式にはどんなメリットがあるのかみていきましょう。
火葬式のメリット
火葬式は、葬儀社の人に、「火葬式でお願いします」という契約をしてください。
その中で、告別式はしない、ご住職は呼ぶ・呼ばないといろいろなオプションがあります。
そのオプションの選び方で、費用は変わってきます。
火葬斎場の中に祭壇がございます。
その祭壇の前で、ご住職に短いお経を読んでもらいながら、お焼香を上げるだけといったのが普通です。
また、炉前で火葬式に参列された方に、顔見せも葬儀社に相談すれば大丈夫です。
火葬式のメリットを並べてみましょう。
葬儀の時間が短い(約2時間程度)
香典が必要ない
香典返しがいらない
メリットばかりを求めてしまうと危険なこともありますので、次の記事をチェックしておいてください。
- まず、第一に家族・親戚の合意を得ること
一般的な葬儀の形態ではないため、家族の心の準備をしておいてください。
もう少し時間が欲しかったと、反対されるケースがあるようです。
また、直葬は基本的に身内で行うため、故人の友人、知人への配慮も大切にしてください。 - 菩提寺に直葬の了解を得る
昔からお付き合いのあるお寺がある方は、簡単に直葬しますとはいきません。
お寺のご住職とよくご相談されてください。
火葬後、納骨という流れになります。ご住職を介さずに火葬式となると、ご住職の立場が無くなってしまいます。
ずっとずっと、ご先祖のお墓を守っているご住職さんですので、ご住職との関係を損なわないようにしておきましょう。 - 火葬式に対応してくれる葬儀社を決めておく
予備知識として、火葬式の費用は6万円~20万円以内が相場です。
対応してくれる葬儀社を調べ、事前に相談しておくことも大切です。
まとめ
火葬式(直葬)と言えば、昔は予算がなくて、葬儀をせずに直葬したといったイメージでしたが、最近はまったく違ってきました。
都会的な考え方なのでしょう。
香典は火葬式には必要ありません。
お互い気を使わないで、気持ちよく故人を偲ぶのもいいのではないでしょうか。
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